「改修にはいくらかかりますか?」
立入検査で指摘を受けた方から、最も多くいただく質問の一つです。
「消火器を交換するだけで済みますか?」
「何百万円もかかるのでしょうか?」
しかし、この質問に「○○円です」とお答えすることはできません。
なぜなら、消防設備の改修費用は建物ごとに大きく異なるからです。
今回は、費用が変わる主なポイントについてご紹介します。

ポイント① 建物の用途
消防法では、建物の用途によって必要な消防設備が異なります。
例えば、
- 福祉施設
- 飲食店
- 医療施設
- 保育施設
- 事務所
では、求められる設備や基準が変わります。
ポイント② 建物の規模
延べ面積や階数によっても必要な設備は変わります。
同じ飲食店でも、
30㎡のお店と300㎡のお店では必要な設備は異なります。
ポイント③ 現在設置されている消防設備
改修といっても、
- 消火器の交換だけで済む場合
- 誘導灯の交換が必要な場合
- 自動火災報知設備の増設が必要な場合
など、内容はさまざまです。
ポイント④ 建物の使用状況
用途変更や間仕切り変更などにより、
以前は必要なかった設備が必要になることがあります。
これは、改修費用が大きく変わる要因の一つです。
「安く済ませたい」なら、まず確認を
実は、最も費用がかかるのは、
工事をやり直すことです。
建物を契約した後や内装工事が終わった後に消防法上の問題が見つかると、
追加工事が必要になり、結果として費用が増えることがあります。
事前に確認しておくことで、防げるケースも少なくありません。
元消防士として感じること
私は消防士として立入検査を行い、その後の改善状況も見てきました。
その中で感じるのは、
「もっと早く相談していれば…」
というケースが非常に多いことです。
消防設備は決して安い設備ではありません。
だからこそ、
必要な設備を正しく判断し、
無駄な工事を避けることが重要です。
まとめ
消防設備の改修費用は、
建物の用途、規模、設備の状況などによって大きく変わります。
インターネットで紹介されている金額だけでは判断できません。
まずは建物の状況を確認し、
どのような改修が必要なのかを把握することが、結果として費用を抑える近道になります。
Safety Design(セーフティデザイン)防災行政書士事務所では、元消防士・消防設備士・行政書士として、消防法の確認から改修内容の整理、消防署との協議までサポートしています。
「この建物では、どの程度の改修が必要なのか知りたい。」
そのような場合は、お気軽にご相談ください。
次回予告
立入検査でよくある指摘事項10選
消防署が実際によく指摘する項目を、元消防士の視点でわかりやすくご紹介します。
