福祉施設や介護施設では、消防法令に基づき定期的な避難訓練の実施が求められています。
多くの施設では、年2回の避難訓練を真面目に実施されていると思います。
しかし、その訓練は「実施した」という記録を残すための訓練になっていないでしょうか。
本来、避難訓練の目的は「やったこと」ではありません。
災害が発生したときに、本当に利用者の命を守れるかを確認し、課題を見つけて改善することです。
例えば、こんな状況を想定してみてください。
- 夜勤者が2名しかいない時間帯に火災が発生したら?
- 車椅子利用者が複数いたら?
- 認知症の利用者が避難を拒否したら?
- 廊下が一部使えなくなったら?
実際の災害では、訓練どおりに進むことはほとんどありません。
だからこそ、訓練が終わった後の振り返りが重要です。
「ここは時間がかかった。」
「この役割分担では難しかった。」
「別の避難経路も考えておくべきだった。」
そんな小さな気付きの積み重ねが、施設全体の防災力を高めます。
私は消防現場で多くの災害対応に携わってきました。
その経験から感じるのは、「完璧な訓練」は存在しないということです。
しかし、「課題が見つかった訓練」は、確実に次につながります。

避難訓練は、実施することがゴールではありません。
訓練をしました。ハイ、おわり!になっていませんか?
私がおすすめする訓練は、「課題検討型訓練」と言う訓練を実施しています。
例えば、避難訓練を実施します。
いつも施設の人は、避難訓練となると屋外への誘導を行います。
ちょっと待って!
高齢者施設で、屋外に誘導して、そしてまた引き返して他の人を誘導する。
誘導された人は、そのまま屋外で待っていますか?
理解して待っていてくれた良いです。
このことを施設の人に指摘すると、皆さん、はっ!とします。
では、どうしたらいいでしょうか?
課題に対して、考える、検討する、これがとても大切です。
訓練して、
今日も怪我無く終わりました。
法令が求めているから
消防署がうるさいから
火災は、いつ起こるかわかりません。
考える、そして、やってみる。
実態に即した、そして、想定される数々の事例を出し合ってやってみる。
そう、考える訓練をやってみましょう。
Safetydesign防災行政事務所は、そんな訓練をサポートいたします。
